親子二人三脚の再就職

  「ハローワークに親が同伴も…」。NEWSポストセブン社が、7月1日にネット配信した衝撃的なタイトルの記事です。ハローワークで求人を探すのはふつう転職や再就職支援のために利用する人たちで、新卒者はとほとんど利用しません。そうした中、今でも高校や大学新卒者が親に採試験会場近くまで来てもらっている人を見かけますが、ハローワークに親が同伴で求職者が訪れているというのです。それも中年近くになる子がその親と一緒に…です。

 

予期せぬ再就職支援者

 再就職支援とは、ハローワークや民間の人材紹介業者のことだけだと思っていましたが、最近では実は“親”もまた、再就職支援に含めるべき時代になりつつあるということです。求人情報検索用の端末を親と一緒に「いい」「悪い」を判断してプリントアウトする。…これはいったいとういうことかというと、若い頃就活に挫折しフリーターになり、これじゃいけないと就活を始めても、長年のフリーター生活が祟って正業に就けなかったり、ストレスや学校のみならず企業内いじめやパワハラ等も珍しくない中で自信を喪失し、精神的に病み、ニートや引きこもりになってしまうケースが多いという現実がその背景にあるのです。そのため年齢も外見もどうみても“ベテランの大人”なのに、精神的には自立できていない中年間近の求職者が多くなっているのです。

 

子離れしない親”なんていっていられない

 親としてもこのままでは先に天国に行けないとばかりに、我が子の将来を案ずる一心でハローワークに付いてくるのでしょう。というより、正確には子供をハローワークに連れてきているというべきでしょう。そうでもしなければ、親が食べさせていかなければ生きていない可能性がとても大きいのです。親が口出しでもしなければ、ハローワークに来て職探しすることなど精神的に落ち込んだ彼らに望むのは、ほぼ100%、虚しいだけで終わってしまうだろうことがこれまでの行動を見ていて親御さんには簡単にわかることなのです。ですから、付いてくる親も、その子供も、ただ単純に「情けない」「子離れできていない」等と中傷するわけにはいかないのです。フリーターやニート、引きこもりに追いやった社会にも、そしてもしかしたら私たちにも、多かれ少なかれ責任があるのですから。